事件から57年の時を経て、袴田巌さん(87)が死刑囚の立場から解放される日が現実のものとなった。再審開始の決定に対し、特別抗告しないことを決めた20日の東京高検の判断を受け、支え続けてきた人々の目には涙があふれた。
「昨日までの疲れが吹っ飛んじゃった」
巌さんの無実を信じて支え続けた姉、秀子さん(90)は20日夕、静岡県浜松市の自宅前で報道陣の取材に応じ、笑顔を見せた。
吉報は支援者から届いた。跳びはねて喜んだという。「うれしくて、ありがとうの言葉しかない。検察が(特別抗告を)断念してくれたことについても、一応、敬意を表します。よくぞ決断してくれたと思う。本当にありがとう」
検察官から電話
巌さんは支援者とドライブに…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル